温泉とは? その定義

 温泉とはなんでしょう?庶民としては、効能があって気持ちよくなればそれでよのですが最近の「ニセ温泉」や「ごまかし温泉」の出現で、その存在が大きな関心になっています。このページを作り始めて「温泉とは何か?」を法律に基づいて考えてみたくなりました。

(1)「温泉法」でいう温泉とは?
 平成12年に改正された「温泉法」では、「地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表に掲げる温度又は物質を有するものをいう。」と規定されています。別表には、「1.温度(温泉源から採取されるときの温度とする。)摂氏25度以上 2.物質(次に掲げるもののうち、いづれか一)」とあります。

遊離炭酸(CO2)、チウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン、フエロ又はフエリイオン、第1マンガンイオン、水素イオン(H*)1ミリグラム、臭素イオン、素イオン、ふつ素イオン、ヒドロひ酸イオン、メタ亜ひ酸、総硫黄、メタけい酸、重炭酸そうだ、ラドン、ラジウム

 すなわち、その湧出する水が、「何らかの効用のある物質が含まれている25度以上の水」は皆、温泉ということです。

(2)業者に望みたいこと。正直にすべてをオープンにすべき!加温しても、水道水を混ぜ ていてもよい温泉はよいと思います。

  A.温泉法に基づく正確な表示をすべきである。
  B.道義として、次の表示も行うべきでする。
    ア.「循環式」か「かけ流し」か?
    イ.実際の湯槽の温水が加温しているか否か?水道水や地下水を混入して
      いるのか否か?

 以前、日本海側のとある「完全天然温泉」に浸かったことがあります。あまりに熱くてその上、湯量が少なく(湯槽も家庭風呂をすこし大きくしたもの)で楽しくなかった思い出がありました。これなら、天然にこだわるより、少々水道水で薄め、冷やしてゆったりとした湯槽の方がずっと魅力的だと思います。

(3)循環湯とかけ流しの私的見分け方。

 (2)で述べたように、私は、加温や混入にはこだわりません。しかし、かけ流しか否かにはこだわります。高温すぎて、井戸水で薄め冷やして作った露天風呂のある「薄め湯」も嫌いではありません。しかし、循環湯は衛生的にも問題があります。特に昨今レジオネラ菌対策で塩素を多く使用しており、まるで「プール」のような臭いを発している「温泉」も多いようです。
 そこで、「かけ流し」の見分け方です。循環濾過器が表に見えないところにあるので、なかなか見分けられません。私が判断の材料にしているのは、とにかく、湯槽が小さいことです。いくつもの湯槽がある時は、循環湯であることがほとんどだと思います。第2に、湯槽の側壁や底に取水用の穴がある場合は、間違いなく循環湯と思います。
 そこで、加温も薄めもしていない「かけ流し」温泉を「完全天然湯」と仮に表記します。 

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